北海道バイク旅2020 日本最北端

ライダーハウスみどり湯
ライダーハウスみどり湯

日本最北端のライダーハウス「みどり湯」には夏になると日本全国からライダーのみならずチャリダーや鉄道を乗り継いでくる人や車で来る人などが集まってくる。
この日は男性18人女性1人、合計19人の宿泊者とのことだった。
それでも例年に比べてかなり少ないらしい。今年はコロナの影響をかなり受けているとのことである。
春ごろには存続の危機に立たされてクラウドファンディングで資金を募っていたようである。
この日はそのクラウドファンディングで出資した人も2人宿泊していた。

「みどり湯」も他のライダーハウスやドミトリーと同じく、2段ベッドや1段のシングルベッドがいくつかあり、どのベッドにするかは早いもの順である。
1段のベッドに自分の荷物を置いて寝床を確保し、ライダーハウスみどり湯の隣にある「銭湯みどり湯」へお風呂に入りに行くことにした。
2年前に来た時も「銭湯みどり湯」に入ったが昭和の風情が残る古き良き銭湯だった。「ケロリン」の洗面器に熱湯が出る赤いのと水が出る青いのを押しながらお湯加減を調整するタイプのものである。
今年、「銭湯みどり湯」は大改装したらしい。お風呂上りに飲み食いができるカフェもあるとのこと。楽しみにである。
ライダーハウスの玄関にある宿泊者に貸し出しているサンダルを履き、外に出ると2人の若いお兄さんが声をかけてきた。
「大阪からですか?」
そうだと伝えると2人はやったーというように喜んでいる。
2人とも大阪出身とのことで、この最北端のライダーハウスで大阪の人間に会えたことがよほど嬉しかったらしい。
少し談笑をして彼らがライダーハウスの受付のために中に入っていくのを見届けて、私は新しくなったという銭湯へ入った。
銭湯みどり湯は昭和の面影はなく、すっかりモダンな入浴施設に変わっていた。
脱衣所も最近流行りのスーパー銭湯のようである。
しかし、お湯の熱さは健在だった。
そう、この銭湯みどり湯は2年前に入った時にもとにかく熱かった。地元のお年寄りはいい湯加減だと言っているがライダーハウスに戻ってきた者は銭湯が熱かったと笑いながら話すのが恒例となっている。
しばらく我慢して入っていたが、やはり熱すぎてのぼせそうになり早々にあがることにした。
お風呂から上がるとロビーのような場所で子供たちがはしゃいでいる。
2年前にはなかったが改装後は飲み食いできるスペースもあり、やはりお風呂上りは冷えたビールだということでビールを頼んだ。
この日は銭湯内で祭りを開催するとのことで6時からビンゴ大会をやるという。
銭湯の客にはビンゴのカードが配られた。
6時になりビンゴ大会がはじまると数字があった、なかったとわいわいと楽しんでいる。
何人かがビンゴになり、残りの景品が少なくなってきたところで私もビンゴになった。
見事、レトルトスープカレー1食をゲットした。

ライダーハウスに戻り1階の談話室でセイコーマートで買った夕食を食べてほかの宿泊者といろんな話をしているとそろそろ9時である。
初めて来たものは受付時に9時に1階に集まるように言われるので何があるのかと首をかしげるが、私を含めて以前訪れたことのあるものは皆、9時から始まるイベントに承知している。
9時になると照明が消され、テーブルの上のミラーボールのスイッチが入ると怪しげな雰囲気に包まれる。
そして自己紹介タイムが始まる。どこから来た、どうやって来た、今年で何回目だという話を織り交ぜながら1人ずつ自己紹介をしていた。

そしてその後はまたもとの照明にもどり、その後は雑談タイムとなる。
職業も年齢も性別も居住地もまるで違う者たちがたまたまそこに泊まって様々な話で盛り上がる。
この日も楽しい話をしながら、様々な情報も得ることができた。
消灯の11時を過ぎてそれぞれベッドに戻るが、ベッドで横になりながら雑談の続きをしていた。
そして12時前に1人2人と脱落していき、私もいつしか眠りについていた。

朝になると礼文島行きのフェリーが早いから明日は早起きするというものが支度をする音で目が覚めた。
まだ4時半である。それからも何人かが出発していき、私も6時半ごろにまだいびきをかいて寝ている者を起こさないようにしながら支度をして出発した。

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